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FSテクニカル株式会社
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〒125-0054 東京都葛飾区高砂1-22-15
FST工法に引続き、2017年度3月16日FSNBアンカーも国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されました。
FST工法&FSコラム工法 登録番号:KT-150123-VR
FSNBアンカー 登録番号:KT-160150-A

基礎知識The Basics

ピンニング工法に関する基礎知識

 ピンニング工法は古くて新しい工法です。特に地震が多発する現在、 皆様を守る見直されるべき工法ではないでしょうか(「ピンニング工 法の基本的考え方」参照)

 弊社は国土交通省大臣官房庁営繕部監修『建築改修工事監理指針 平成28年版(上巻)』(一般財団法人建築保全センター、平成28年)(以下、『監理指針』と略す)にしたがいビル外壁の改修を行ってまいりました。この『監理指針』に忠実であろうとすればするほど、実際の現場に立ちその事象を目の当たりにしますと、指導内容にまだ至らぬ点が多々在るように思えてなりません。
 実際、『監理指針』も、3~4年毎に改定され、だいぶその内容も変更されてまいりました。「ピンニング工法」も多少の変更がなされてきたものの、しかしその内容は旧態依然のままであります。また、充填材として使用される接着剤は、ポリマーセメントスラリーを充填する場合もありますが、多く見られるのがエポキシ樹脂です。
 このエポキシ樹脂を充填するには2つの工法があり、その一つがアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法であり、もう一つがアンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法であります。しかし後者のアンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法は、あまり一般化されている工法とはいえません。
 したがいましてピンニング工法を説明するにあたり、前者のアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法を説明するのが、適切であると思われます。確かに、説明をアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法に限定するとはいえ、技術的には、両工法が充填部を壁面全体にするか、部分にするかの相違ですから、注入方法における技術的相違はありません。それゆえ以下のピンニング工法に関する基礎知識は、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法にも、十分に利用されうるものと考えております。


                      目   次

1. ピンニング工法の基本的な考え方
2.タイル・モルタル外壁の主な種類 ――マンション等を初めとする
   2-1.PC 板の壁
   2-2.ECP(押出成形セメント板)にタイルを張り付けた壁
   2-3.ALC 板にタイルを張り付けた壁
   2-4.直に張り付けた壁
   2-5.RC 構造の壁
   2-6.モルタル壁
3.事前調査と決定事項
   3-1.事前調査
   3-2.1㎡当たりの施工本数と施工ピッチ
   3-3.エポキシ樹脂の注入量
   3-4.エポキシ樹脂の特性
   3-5.注入方法
4.使用機具
   4-1.乾式振動ドリル
   4-2.湿式低振動・低騒音型ドリル
   4-3.注入器具 -ノズルについて
      ・底部注入ノズルによる注入
      ・最深部注入のノズルによる注入
      ・『監理指針』の注入方法
   4-4.アンカーピンについて
      -丸棒上全ネジ切ピンとキャップ付全ネジ切ピンとの相違―
5.外壁剥離問題に対する近時の対策01 -注入口付アンカーピン
   5-1.『建築改修工事監理指針』における矛盾
   5-2.注入口付アンカーピンの問題点
      ・モルタル壁
      ・タイル外壁
   5-3.打撃を回避するための対策
6.外壁剥離問題に対する近時の対策02 -カバーリング工法の問題点
7.外壁剥離に対する喫緊の課題03 -剥離剤処理問題
8.おわりに



2.タイル・モルタル外壁の主な種類―マンション等を初めとする


      2-1. PC板の壁
躯体コンクリートに直にタイルが張り付けられた壁面

 ●発生しうる問題点
  1)タイルの浮き
 ●二つの対処方法
  1)一層剥離に対する樹脂注入が必要であり、タイルは一枚ずつ固定する。
  2)タイル張替

*PC板(Precast Concrete Panelの略語)現場に搬入しその場で組み立てられるよう、工場で作られたコンクリートの板
      2-2. ECP(押出成型セメント板)にタイルを張り付けた壁

 ●発生しうる問題点
 1)張り付けモルタルとの間に剥離
 2)タイルの剥離
 ●二つの対処方法
  1)二層剥離に対する樹脂注入が必要であり、タイルは一枚ずつ固定する。
  2)タイル張替

*押出成形セメント板(Extruded Cement Panel、略称ECP)。これはセメント、ケイ酸質原料を用いた板(パネル)。板状に押し出し蒸気養生されたもので、内部に中空部を有する。
      2-3. ALC板にタイルを張り付けた壁

 ●発生しうる問題点
 1)張り付けモルタルとの間に剥離
 2)タイルの剥離
 ●二つの対処方法
  1)二層剥離に対する樹脂注入が必要であり、タイルは一枚ずつ固定する。
  2)タイル張替

*ALC板(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete (高温高圧蒸気で養生された軽量気泡コンクリート)の略語で、日本語名「軽量気泡コンクリートパネル」。PC板とどうよう、現場に搬入し、その場で組み立てるよう、工場で作られたコンクリート。
      2-4. 直に張り付けた壁

 ●発生しうる問題点
 1)タイルと張り付けモルタルの剥離
 2)張り付けモルタルと躯体の剥離
 ●二つの対処方法
  1)二層剥離に対する樹脂注入が必要であり、タイルは一枚ずつ固定する。
  2)タイル張替

*ALC板(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete (高温高圧蒸気で養生された軽量気泡コンクリート)の略語で、日本語名「軽量気泡コンクリートパネル」。PC板とどうよう、現場に搬入し、その場で組み立てるよう、工場で作られたコンクリート。
      2-5. RC構造の壁

 ●発生しうる問題点
 1)タイルと張り付けモルタル・張りモルタルと上塗り・上塗りと中塗り・中塗りと下塗り・下塗りと躯体の五層剥離
 2)五層剥離が複合的に重なる。
 ●二つの対処方法
  1)五層剥離に対する樹脂注入が必要であり、躯体からの剥離はアンカーピン16本/㎡、タイルの剥離は一枚ずつを固定する。
  2)下地モルタルが15mm以下の場合、タイル一枚ずつ固定する。

*鉄筋コンクリート構造(Reinforced-Concreteの略語)。鉄筋コンクリートを用いた建築の構造もしくは工法。ジョゼフ・モニエが発明し、パリの再開発に貢献。20世紀に世界で実用化。わが国では関東大震災以降広く使用された。
      2-6. モルタル壁

 ●発生しうる問題点
 1)上塗りと中塗り・中塗りと下塗り・下塗りと躯体の三層剥離
 2)三層剥離が複合的に重なる。
 ●二つの対処方法
  1)三層剥離に対する樹脂注入が必要である。
  2)仕上げ部を剥がして塗り直す。。

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